支部長挨拶
この度、公益社団法人日本コンクリート工学会東北支部長を拝命することになりました八戸工業大学の阿波(あば)と申します。関係の皆様には、日頃より東北支部の諸活動にご理解とご協力を賜り、厚くお礼を申し上げます。
東北支部は、JCIの4番目の支部として1995年(平成7年)に誕生し、今年で30年の節目を迎えることとなりました。この間、歴代支部長のリーダーシップと役員各位の支援のもと,東北地方のコンクリート工学分野における学術および技術の発展、さらに地域貢献を目的として精力的に活動が続けられてきました。
東北地方のコンクリート構造物は、寒冷地特有の気象作用や冬期間の凍結防止剤の散布等、他の地域に比べて厳しい劣化環境にあるといえます。そのようなことから、コンクリート構造物における寒中施工、品質・耐久性の確保および維持管理は長年の大きなテーマとなっています。東北支部では、このような地域の課題に対応するため、これまでに培った産官学のチームワークとネットワークを基盤とし、地域に密着した研究委員会(下記HP参照)を設置し、活動して参りました。これらの研究活動の特徴は、地域の実務を担われている多くの技術者に参画いただき、現場での実践・実装を念頭に置いた取組みが積極的に展開されていることです。このような活動を通じて東北地方のコンクリートに携わる研究者・技術者間において課題と目指すべき方向性が共有されつつあると感じています。
JCI東北支部 研究委員会:https://www.jci-tohoku.org/technical-committee
また、東北支部ではコンクリート技術者の研鑽の機会として、研修委員会が中心となり「コンクリート診断技術研鑽のための勉強会」を2005年度より毎年開催しています。この勉強会では、その時のタイムリーな話題を取り上げ、講演等の座学だけでなく、現場見学や実習と組み合わせて実施しており、特色ある活動となっています。
東北支部では、今後とも地域に根差した地域のための活動を展開する所存です。活動の活性化のため関係各位よりご助言やお力添えを賜りますよう、お願い申し上げます。
支部長:阿波 稔
(八戸工業大学 教授)